コロナウイルスが与えるスポーツビジネスへの影響【バスケ編】

野球編サッカー編に続いて今回はバスケ編を書きたいと思います。

野球やサッカーに比べると日本ではまだプロリーグができたばかりであり、盛り上がりとしてはこれからという感じがしますが、世界の競技人口で言うとバスケが世界1位となっており、ポテンシャル的にはとてつもなく大きいスポーツということで個人的にはもの凄く注目しています。この世界1位というのが意外かもですがバスケは女性の競技人口も多いのが理由と言われています。野球、サッカーはまだ男性が多そうですしね…。また、NBAはアメリカの4大スポーツの中で平均年俸が1位ですし、日本のBリーグも近年できたということで制度自体はかなり洗練されており、ビジネス的な面でもかなり面白いスポーツと思ってみています。ちなみにサッカー編で書いた世界のスポーツチーム資産価値Top50でもNBAはNFLの26チームに次ぐ9チームをランクインさせており、NBAはビジネス的にもかなり成功していると言えます。(NBAで1位はニックス。

とバスケの凄さやポテンシャルはこのぐらいにしておき、今までと同様に収益源について見ていきたいと思います。

NBAの場合

18.19NBA収支

出典:放映権は全国放送についてはこちらを参照、ローカル放送についてはForbesの入場料から独自に算出(Max150億円と仮定)/入場料はForbesの各チームを足し合わせた数値を使用/スポンサー収入はこちらを参照

NBAはリーグがオフィシャルに発表している数値がなかったので独自算出になりますがおおよそこのような構成になります。

MLBと比較すると「放映権とスポンサーの割合は似ているが入場料の割合が高い」

プレミアリーグと比較する「全ての割合においてやや異なる」

という感じでしょうか。MLB型かプレミアリーグ型と言われれば断然MLB型でやはり同じアメリカということで似てくるのかなと思います。ちなみになぜ似てくるかという点は別の機会に書きますが、昇格降格がない(MLB.NBAなど)と昇格降格がある(プレミアリーグなど)という制度の違いもあるということには触れておきます。

NBAはコロナウイルスの影響でシーズン中が中断するという事態になり、まだシーズンが始まっていないMLBやNFLとは違う状況にはありますが、もし仮に来シーズンも無観客試合で開催ということであれば入場料収入の22%を失うということになります。(レブロンなど有名選手がこぞって無観客試合には反対していますが果たして…

Bリーグ(B1)の場合

2018.19 B1リーグ合計 収入内訳

出典:2018-19シーズン(2018年度) クラブ決算概要

Bリーグは各クラブごとの収支などが詳細に公開されており、スポンサーとビジネスを考える上で非常に参考になります。ぜひみなさんもこちらから色んなデータを見てもらえればと思います。

BリーグはJリーグ同様にスポンサー収入の割合が非常に高く(まさかの半分超え)、個人ではなく企業に依存した形での経営がされているとも言えます。特にJリーグやBリーグにおいては、各クラブの母体や成り立ちが企業のクラブチームという流れを汲んでいるというのも関係があるかもしれません。JリーグはDAZNが入ったおかげで放映権が一定期間は安定収入としてありますが、Bリーグはまだまだ弱いですのでそこについては大きな伸びしろがあると思います。特にテレビやオンデマンドで放送されることの収入拡大もそうですが、認知の拡大に繋げて入場料やスポンサー収入の拡大にも繋げていきたいところではあります。Bリーグは色んな本を読んで勉強させていただきましたが、組織としてかなり優れていると思いますので今後の展開を期待するばかりです。

ちなみにコロナウイルスの観点で言えば入場料の割合が低いですので、もし無観客でも試合が開催されるのであれば割合的にはダメージが大きくないかもしれませんが、上記のBリーグのクラブごとの決算資料を見ればわかりますが、まだまだ立ち上がったばかりのリーグかつクラブではありますので、今回のコロナウイルスが与える影響はかなり大きそうに思えます…。個人的には色んなサポートなどしてリーグ全体で乗り切って欲しいと思っています。

次回はNFL編を書きたいと思います。興味ある方は少ないかもしれませんが、NFLマニアとして少しでもNFLの素晴らしさを皆さんに知ってもらえればと思います。

@HisashiIt710をフォローしよう!