Jリーグで1番儲かっているクラブを知っていますか?

  • 2020年4月25日
  • 2020年4月26日
  • Soccer

前回もJリーグについてでしたが今回もJリーグについて。
さて、皆さんはJリーグでどのクラブが1番儲かっているか知っていますか?浦和?鹿島?横浜FM?すぐに答えれる人はかなりのJリーグ通だと思います。今回はJリーグと経営について見ていきたいと思います。

以前も少し触れましたがJリーグは毎年クラブごとの決算を発表しています。
今回はその資料を見ながらJリーグのクラブの経営状況について見ていきたいと思います。
ちなみにJリーグはリーグが統括する仕組みなのでまとまった発表ありますがプロ野球は各親会社が保有する仕組みなので発表はなく、結局のところどこが1番儲かっているのかわかりません…

というわけでその発表を元に各クラブの数値を見ていきたいと思います。せっかくなのでどこのクラブが1番儲かっているのか予想しながらスクロールしてもらえればと思います。

2018Jリーグ売上

2018年度の売上1位は神戸でした。2位は浦和、3位は鹿島が続きます。
営業利益ベースで見ても1位は神戸、2位は鹿島、3位は川崎という結果に。
神戸と見て「意外!浦和じゃないんだ!」と思う方も多いかもしれませんが、2018年シーズン途中から神戸にはイニエスタが加入しており、その影響がとても大きいです。この年の神戸の売上は約96.6億円なのですがJリーグ過去最高の数値となっており、イニエスタ効果は確実にあると言えます。
なお、前年の神戸の売上は約52.6億円でしたので前年比で185%となっており、当然のごとくJリーグでトップクラスの伸びを記録しています。ちなみに1番は前年からジャパネットたかたがオーナーになった V・ファーレン長崎で202%という伸びを見せています。やっぱりやる人がやると違う…。
あとはこのグラフを見て思うのは意外と赤字の企業が多いなーと。浦和でさえ900万円の黒字で赤字のチームは18チーム中8チームにもなります。中長期で考えれば単年で赤字が出ることもあると思いますし、仕方ないことではあるのですがNFLとかはリーグが始まった瞬間に全チームの黒字が確定していることなどを考えるとまだまだ出来そうなことはたくさんあるはず。この辺りはスタジアムの収益構造などにも絡んでくるので別で書きたいと思います。

さて、話を戻してイニエスタ加入でとんでもない伸びを記録した神戸。では神戸の売上がイニエスタ加入前と後でどのように変わったのか売上の内訳を前年と比較してみたいと思います。

ヴィッセル神戸

少しわかりづらいところもあるかもしれませんが、大きく伸びている項目を書き出すと下記のような数値となっています。

スポンサー収入:約33.5億円⇒約62億円(185%)
入場料収入:約5.1億円⇒約8.4億円(165%)
物販:約1.9億円⇒約3.8億円(200%)

※その他も伸びていますが分類として詳細が見えづらいので割愛。

スポンサー、入場料、物販が軒並み伸びています。そして、これは明らかにイニエスタが来たからクラブの知名度も上がる(スポンサー収入)、イニエスタが来たから見に行きたい(入場料収入)、イニエスタのユニフォームが欲しい(物販)という形で紐付いていることが推測できます。一部では旬を過ぎた選手という言い方されていたりもしましたが、こうやってダイレクトにプラシの大きな影響があるのを見ると取って正解と言えますね。そして2018シーズンは途中からの加入でしたので2019シーズンではさらに貢献しているのではと思います。

ちなみにこの関連の話で1人のスター選手の加入がそこまで大きな影響を与えるのかと疑問な方もいるかと思いますが、スター選手の移籍関連で象徴的な例の1つのを挙げさせていただきます。

ロナウドのユニフォーム、ユヴェントス移籍1日でなんと「52万枚売れる」!

ちょうどイニエスタが移籍したほぼ同タイミングでクリスチャーノ・ロナウドがレアル・マドリードからユベントスに移籍しましたがそのときは1日でユニフォームが52万枚、売上にすると約70億円近く売れたという話です。ロナウドの移籍金は約152億円でしたので売上ベースで見れば1日で半分を回収してしまったという結果に。1日でこれなので在籍期間中に移籍金分は楽勝で賄えてしまうのは言うまでもないででしょう。

あとロナウドほどではないですがこちらにも似たような話があります。

水戸のユニ背中スポンサーにベトナム航空…「ベトナムのメッシ」加入で注目度高まる

水戸ホーリーホックにベトナムのメッシと呼ばれるFWグエン・コンフォンが加入したことでベトナム航空がスポンサーになったという。当然の如く水戸とベトナムの間で直行便が就航し、多くのインバウンド需要があったのは言うまでもありません。

今回の神戸の売上や利益がどれぐらい続くかは注視しないとですが、スター選手を呼ぶことでスポンサー、ファン、物販などの売上が増えて利益が増加、その結果としてまた新たなスター選手を獲得してという好循環を生んでいくことで、より魅力的なクラブ、リーグになっていくというのがまずは目指すところかもしれません。水戸の例ではないですが放映権という意味では海外に出ないといけないので東南アジアのスター選手を呼び込んで活躍してもらうというのは中長期で考えれば間違いなくありだと思います。

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