ドラフト1位を最も多く輩出しているチーム(高校・大学・社会人etc.)を調べてみた

  • 2020年5月28日
  • 2020年5月28日
  • Baseball

ドラフト1巡目指名選手を最も多く輩出している学校は?

MLB.jpを見ていたこんな記事がありました。皆さん、1位はどこだかわかりますか?なんと1位はスタンフォード大学だそうです。日本の人たち、特にインターネット界隈の人たちからするとスタンフォード大学はシリコンバレーの聖地というイメージが強いですが、NCAAの中でもスポーツ強豪として有名で、全体での優勝回数もトップクラスに入ってきます。ただ、近年NCAAでの成績は良いものの、あまりメジャーな選手がMLBにはいない印象だったのでちょっと意外でした。それよりもアンドリュー・ラックなどNFLで活躍している選手が多い印象です。

さて、アメリカではスタンフォード大学大学が1位でしたが日本ではどこが1位になるかわかりますか?そこで今回はNPBでドラフトが導入された1965年以降でどのチームが最もドラフト1位(ドラ1)を輩出しているのか調べてみました。

ぜひ皆さんも予想しながら読み進めて行ってください。

■調査方法

・1965年以降のドラフトの1位指名選手をカウント
・ドラフト指名時の所属チームが対象(大卒の出身高校はカウントしない)
・自由獲得枠は全て1位としてカウント(1球団に2人いても2人とも)
・高校生ドラフト1位は1位としてカウント
・希望枠は1位としてカウント
・交渉権を獲得した選手をカウント(抽選外の場合はその球団は対象外)
・交渉権獲得後に入団拒否で翌年以降に同所属の場合でも複数カウント

という感じになっています。自由枠獲得枠をどうするか悩みましたが、2人いた場合にでも優劣がある場合は少なく、2人とも同条件で契約しているパターンが多かったので2人とも1位扱いとしました。
また、最後は特殊ではありますが、例でいうと元木大介などを指しています。元木は1回目のドラフトで入団拒否をして「上宮高校卒」という立場で2回目のドラフト1位指名を受けていますが、実質は「上宮高校」と同じなので上宮高校は元木で2回カウントされています。

あくまでも独自ルールでのカウントなのでその辺りはご容赦ください。それでは集計結果を見ていきたいと思います。

最も多くドラフト1位を輩出した高校は?

高校1位は今はなきあの名門

出身人数主な選手
PL学園12清原和博、桑田真澄
大阪桐蔭10森友哉、藤浪晋太郎
横浜8松坂大輔、筒香嘉智
広陵6中村奨成、吉川光夫
報徳学園5小園海斗、金村義明

やはりと言うべきか1位はPL学園の12人になりました。清原・桑田のKKコンビを始めとして、スター選手揃いで他には立浪和義、前田健太、福留孝介(入団せず)などがPL学園在籍時にドラフト1位指名されています。ただ、PL学園の野球部は現在休止状態となっており、この後ドラフト1位指名が増えることがないのがなんとも残念ですが…。

そのPL学園に次いで2位なのが近年の甲子園で圧倒的な強さを見せる大阪桐蔭で10人となっています。森友哉、藤浪晋太郎、根尾昂、藤原恭大など若手のホープばかりです。ちなみに大阪桐蔭の野球部は創部が1988年なのでわずか30年でこの長い甲子園の歴史の中でもトップクラスのドラフト1位を輩出していることになります。PL学園の休部と近年の大阪桐蔭の勢いを考えると王座交代はすぐかと思います。

その後は平成の怪物・松坂大輔の母校である横浜、広陵、報徳学園と続きます。広陵は野村祐輔、有原航平、小林誠司など大学経由でのドラフト1位も一定数いますね。

最も多くドラフト1位を輩出した大学は?

大学1位は六大学の名門

出身人数主な選手
法大26山本浩二、田淵幸一
早大21斎藤佑樹、鳥谷敬
明大16川上憲伸、野村祐輔
慶大13高橋由伸、福谷浩司
駒澤大13今永昇太、野村謙二郎

大学1位は六大学で最多のリーグ優勝を誇る法大(法政大学)になりました。人数は高校編1位のPL学園の2倍以上にもなる26人。法大ではなんと同じ年にドラフト1位が3人も指名されることが3回もあるというとんでもないことが起きています。

■法大の3度のドラフト1位3人指名

第4回(1968年) 山本浩二(広島1位) 田淵幸一(阪神1位)、富田勝(南海1位)
第13回(1977年) 江川卓(クラウン1位) 金光興二(近鉄1位) 袴田英利(ロッテ1位)
※この年は1位以外にも2人指名で合計5人の指名
第18回(1982年) 木戸克彦(阪神1位) 西田真二(広島1位) 田中富生(日本ハム1位)

その法大に次ぐ2位はこちらも法大と同じ六大学のリーグ優勝回数を誇る早大で21人となりました。法大が最多ですが法大の最後のドラフト1位は2009年の神一人まで遡らないといけないですが、早大は2014年の有原航平、中村奨吾、2010年の斎藤佑樹、大石達也、福井優也など近年でもコンスタントにドラフト1位を輩出しているのが特徴です。

その後は明大、慶大、駒澤大と続きます。1位から4位までが六大学ですが、駒澤大が唯一六大学以外でランクイン。近年だと侍ジャパンのエース・今永昇太、その前だと野村謙二郎や若田部健一などがいます。

最も多くドラフト1位を輩出した社会人は?

社会人1位は同率で複数チームが

社会人人数主な選手
東京ガス7内海哲也、山岡泰輔
東芝7高橋尚成、安達了一
松下電器7潮崎哲也、小池秀郎
日本生命6福留孝介、小林誠司
トヨタ自動車6金子千尋、荻野貴司
日産自動車6高崎健太郎、北川哲也
ヤマハ6鈴木博志、石山泰稚
プリンスホテル6石毛宏典、中尾孝義

社会人1位は東京ガス、東芝、松下電器の3チームで並び、7人となっています。東京ガスは内海哲也、山岡泰輔、東芝は高橋尚成、安達了一、松下電器は潮崎哲也、小池秀郎とプロに入ってから比較的早い段階で活躍した選手が多いように思えます。やはり、社会人は即戦力として見込まれている場合が多いからですかね。

同率の2位では日本生命、トヨタ自動車、日産自動車、ヤマハ、プリンスホテルの5チームで6人となっています。この中だと日産自動車が休部、プリンスホテルが解散という形になっており、少し懐かしい感じが否めません。特にプリンスホテルはヤクルト一筋で守備の名手・宮本慎也を始めとした数々のスタープレイヤーを輩出している超名門中の名門です。今は昔に比べると社会人野球のチームが減ってきていますので、なおさら独立リーグなど受け皿となる場所が増えるのを祈るばかりです。

全体TOP10は?

出身分類人数主な選手
法大大学26山本浩二、田淵幸一
早大大学21斎藤佑樹、鳥谷敬
明大大学16川上憲伸、野村祐輔
慶大大学13高橋由伸、福谷浩司
駒沢大大学13今永昇太、野村謙二郎
PL学園高校12清原和博、桑田真澄
亜細亜大大学11山崎康晃、松田宣浩
東海大大学10原辰徳、菅野智之
大阪桐蔭高校10森友哉、藤浪晋太郎
近大大学10糸井嘉男、有藤通世

ここまで来ると1位は文句なしで法大でTOP5まで大学が独占するのですが、6位PL学園、9位大阪桐蔭と高校が入ってきます。それ以外はまたもや大学で7位は山崎康晃や松田宣浩を輩出した亜細亜大、8位は原辰徳や菅野智之を輩出した東海大、10位は糸井嘉男や有藤通世を輩出した近大となっています。

残念なことに全体で見るとTOP10には社会人は入っておらず、そもそもで指名の絶対数が少ないので仕方ないのかなと思います。今の日本のプロ野球ではまだまだ大学経由でのプロ野球が王道と言えるみたいです。

<おまけ>ドラフト1位のポジション別の割合

守備人数割合
投手52072.4%
捕手395.4%
内野手11015.3%
外野手496.8%

ちなみにドラフト1位指名された選手をポジション別で見ると上記の通りで圧倒的で投手が1位となっています。次に内野手、外野手、捕手と続きます。外野手と捕手が変わらないのはかなり意外でした。

やっぱり試合を作る投手がとっても大事というのがよくわかります。

↓よろしければシェアお願いします!

@HisashiIt710をフォローしよう!