楽天復帰の田中将大のメジャーでの成績を振り返る

  • 2021年1月29日
  • 2021年1月29日
  • Baseball

というわけでまだ始まって1ヶ月の2021年ですが、その2021年のプロ野球界において1番のビッグニュース決定と言っても過言ではない「田中将大の楽天復帰」が1月28日に発表されました。

名門ヤンキースで奮闘するマー君を見るのがとっても楽しみだったので少しさみしい気持ちはありますが、プロ野球でバリバリのメジャーリーガーでもあるマー君が見れるのは楽しみでもありますので嬉しい限りではあります。

ちなみに自称MLBオタクですがバウアーが決まるまでは絶対にマー君も決まらないと思っていたので少し意外でもありました…。

(この数時間後にマー君の復帰が発表という見る目のNASA…)

というわけで今回は2014年からメジャーに挑戦し、2020年までの7年間メジャーで奮闘してきたマー君を振り返りたいと思います。

メジャーでの成績

年度防御率投球回被HRHR/9奪三振FIPWHIPWAR
20141352.77136.11511413.041.0563.1
20151273.51154251.51393.980.9943.1
20161443.07199.22211653.511.0775.2
201713124.74178.1351.81944.341.2391.2
20181263.75156251.41594.011.1282.4
20191194.45182281.41494.271.2421.9
2020333.564891.7444.421.1670.7

まず何よりも目を引くのが2014年のデビューから2019年までの6年連続で10勝以上を達成。この「デビューから6年連続10勝以上」という記録は2010年以降にデビューした投手だとなんとマー君しか達成しておらず、マー君がいかにタフで素晴らしい投手だったかわかります。2020年も変則シーズンでなければ、2021年もMLBにいたらもっと記録が伸びたのではという気持ちはありつつ、現時点でもとても誇れる記録ではあると思います。

デビューからMLBベストシーズンの2016年まで

2014年は新人王争いで5位、オールスター出場と素晴らしいデビューシーズンを過ごし、WARは3.1の好成績。2015年も同様にWARは3.1を記録。そしてMLBでのベストシーズンと言っても過言ではない2016年はなんと199.2回を投げ、WARは5.2を記録。この年はオールスターも出場し、サイヤング賞の投票でも7位入賞。2016年にヤンキースの不動のエースとしての地位を確保したと言っても過言ではありません。MLBでは200回投げるのがエースの条件と言われるのであと1/3回投げてくれていれば…それでも2016年のマー君はメジャー全体で見ても間違いなくトップクラスの選手でした。

2017年からの2020年まで

2017年シーズンは2016年シーズンと同様に178.1回を投げ、イニングイーターとして十分な活躍。一方で、被本塁打が22本から35本に増え、この辺りから現地メディアでも「一発をもらうのが多い」と言われ始めます。結局、9回あたりで何本HRを打たれたかを示すHR/9は2017年以降はベストだった2014年の水準を上回ることはありませんでした。それに加えてFIP、WHIP辺りも2017年以降は悪化の一途を辿り、この辺りがヤンキースが契約更新に積極的ではなかった理由かもしれません。とはいえポストシーズンでの勝負強さやこれだけ毎年安定して故障しないで投げれる投手はかなり貴重な存在だと思うのですが…

投球内容の変遷

成績だけではなく、投球内容についても見ていきたいと思います。

■球種別の投球割合(%)

球種7年合計2014201520162017201820192020
Slider29.62221.327.731.833.236.437.7
Split Finger27.424.428.229.924.930.826.724.8
4-Seam Fastball18.622.6206.51422.627.324.1
Sinker1423.413.521.518.35.44.77.5
Curveball5.25.77.15.55.93.93.25.9
Cutter5.12.19.98.95.241.6

まず球種別の投球割合を見ていきます。7年間の合計で見るとスライダー、スプリット、4シームの順となっており、スライダーについては2017年頃からかなり割合が高まっており、2020年シーズンは40%に迫る高さとなっています。また、2014-2016あたりまではスライダーよりもスプリットの方が高く、さらにはシンカーの比率も今より高かったのは面白いですね。伝家の宝刀スプリットもですが切れ味抜群のスライダーも今年はたくさん見ることができそうです。

■球種別の平均球速(マイル)

球種7年合計2014201520162017201820192020
Slider83.983.684.284.584.683.483.384
Split Finger87.286.888.187.287.686.886.887.1
4-Seam Fastball92.29292.792.692.391.891.592.3
Sinker91.19191.89191.490.690.491.5
Curveball767477.176.176.876.976.175
Cutter898989.689.589.58987.5

■球種別の平均回転数

球種7年合計2014201520162017201820192020
Slider2282203122212367240523902283
Split Finger1550157015921497146815891586
4-Seam Fastball2206220622432229218221432235
Sinker2015200820292065195619162117
Curveball2338209123022445242923912370
Cutter220522162149228223052077

次に平均球速、平均回転数を見ていきます。

平均球速については7年通して大きな変化は特になく、4シームについても安定しています。MLBを見ていると年齢を重ねることで球速が落ちる選手も一定数いるのですがマー君についてはまだそのような状況にはないようです。

平均回転数も同様で大きな変化は見受けられません。ただ、スライダーについては2015年と2018年では400回転ほど違うので少しモデルチェンジしている感じはあります。

ちなみに球種別の縦(上図)、横(下図)の変化量を見てみると、横はあまり大きな変化がない模様ですが、縦は2015年から2017と2019年あたりに掛けて変化量が小さくなっていましたが2020年は2015年頃に戻ってきている感じでした。

で、実際にマー君はその金額に見合った働きをしたのかというのを書こうと思っていたら三尾さんが素晴らしい記事を書かれていましたのでぜひこちらを参照ください。

とにもかくにもバリバリのメジャーリーガーが日本で見れるのは嬉しいですね。入団会見で色々と話してくれるそうなのでそれも楽しみです!

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